2014年04月12日
合吟「両英雄」
聖徳記念絵画館 壁画「江戸開城談判」
この両英雄とは「西郷隆盛」と「勝海舟」の二人である。
幕末の江戸では、鳥羽伏見の戦に敗れた幕府軍が、朝廷よりの徳川慶喜追討令をうけた薩長連合軍(官軍)によって次第に江戸に追いつめられた。そして「江戸城総攻め」が三月十五日と決定されるや、直前の三月十三・十四の両日に、幕府側の代表・勝海舟と、薩長軍の参謀・西郷隆盛が高輪の薩藩邸で会見し、江戸城無血明け渡しの会談が成立した。
これで江戸の市民百万人が戦火からまぬがれたのである。
このことを史家で漢詩人である作者の徳富蘇峰(熊本出身)が、西郷、勝両人の功績をたたえ両英雄と称して詠んだ詩です。
德富蘇峰「兩英雄」
堂 堂 錦 旆 壓 關 東
百 萬 死 生 談 笑 中
群 小 不 知 天 下 計
千 秋 相 對 兩 英 雄
平成25年「群馬県吟剣詩舞道大会」での心彰流有志による合吟
この両英雄とは「西郷隆盛」と「勝海舟」の二人である。
幕末の江戸では、鳥羽伏見の戦に敗れた幕府軍が、朝廷よりの徳川慶喜追討令をうけた薩長連合軍(官軍)によって次第に江戸に追いつめられた。そして「江戸城総攻め」が三月十五日と決定されるや、直前の三月十三・十四の両日に、幕府側の代表・勝海舟と、薩長軍の参謀・西郷隆盛が高輪の薩藩邸で会見し、江戸城無血明け渡しの会談が成立した。
これで江戸の市民百万人が戦火からまぬがれたのである。
このことを史家で漢詩人である作者の徳富蘇峰(熊本出身)が、西郷、勝両人の功績をたたえ両英雄と称して詠んだ詩です。
德富蘇峰「兩英雄」
堂 堂 錦 旆 壓 關 東
百 萬 死 生 談 笑 中
群 小 不 知 天 下 計
千 秋 相 對 兩 英 雄
平成25年「群馬県吟剣詩舞道大会」での心彰流有志による合吟
読み
堂々 どうどうたる 錦旆 きんぱい 関東 かんとうを 圧 あっす
百万 ひゃくまんの 死生 しせい 談笑 だんしょうの 中 うち
群小 ぐんしょうは 不知 しらず 天下 てんかの 計 はかりごと
千秋 せんしゅう 相対 あいたいす 両 りょう 英雄 えいゆう
大意
薩長連合の官軍が、錦の御旗をかかげて関東に迫ってきた。この危機にあって、江戸百万の庶民の運命は西郷、勝両名の会談の結果にかかっていた。一般の庶民には、西郷、勝が考えている世の中の推移や彼等の志など知るはずはなかったが、しかしこの両者の偉業は永遠に伝えられることであろう。
堂々 どうどうたる 錦旆 きんぱい 関東 かんとうを 圧 あっす
百万 ひゃくまんの 死生 しせい 談笑 だんしょうの 中 うち
群小 ぐんしょうは 不知 しらず 天下 てんかの 計 はかりごと
千秋 せんしゅう 相対 あいたいす 両 りょう 英雄 えいゆう
大意
薩長連合の官軍が、錦の御旗をかかげて関東に迫ってきた。この危機にあって、江戸百万の庶民の運命は西郷、勝両名の会談の結果にかかっていた。一般の庶民には、西郷、勝が考えている世の中の推移や彼等の志など知るはずはなかったが、しかしこの両者の偉業は永遠に伝えられることであろう。
Posted by 肩書きだけは会長 at 11:00│Comments(2)
│吟詠(詩吟)
この記事へのコメント
私は、此の時間、晩酌は済み、寝るには早く、隠居部屋に来て貴方のブログを開きました。
このブログを読んで目が覚め、書き込みを始めました。貴方は素晴らしい読書家ですね。
良い勉強に成ります。
然し、お仕事との両立には無理が有りますので心配して居ります。無理は避けてブログは続けて下さい
見城順一様 後閑林司郎
このブログを読んで目が覚め、書き込みを始めました。貴方は素晴らしい読書家ですね。
良い勉強に成ります。
然し、お仕事との両立には無理が有りますので心配して居ります。無理は避けてブログは続けて下さい
見城順一様 後閑林司郎
Posted by 林ちゃん at 2014年04月12日 17:54
後閑林司郎様
褒めていただき恐縮です。
人間は誰しも、自分の興味の範囲で知らぬ間に目をとおし、耳を傾けているものではないかと思います。
人に教えられる程の見識もなく、ただ己の好きな事だけを書いるだけのことで、お恥ずかしい限りです。
昨日の貴方様のコメントで鹿児島に思いを馳せ、本日の「両英雄ー西郷隆盛」となった次第です。
仕事の合間に家に上がった時は必ずパソコンを開きます。
ご心配いただき、ありがたく思い、こころから感謝いたします。
ただ、私は仕事より吟詠を優先してしまうので、家族に迷惑をかけています。
家族の協力あってこそと感謝はしております。
褒めていただき恐縮です。
人間は誰しも、自分の興味の範囲で知らぬ間に目をとおし、耳を傾けているものではないかと思います。
人に教えられる程の見識もなく、ただ己の好きな事だけを書いるだけのことで、お恥ずかしい限りです。
昨日の貴方様のコメントで鹿児島に思いを馳せ、本日の「両英雄ー西郷隆盛」となった次第です。
仕事の合間に家に上がった時は必ずパソコンを開きます。
ご心配いただき、ありがたく思い、こころから感謝いたします。
ただ、私は仕事より吟詠を優先してしまうので、家族に迷惑をかけています。
家族の協力あってこそと感謝はしております。
Posted by 肩書きだけは会長 at 2014年04月12日 19:36